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【公開記念舞台挨拶 オフィシャルレポート】講談師・神田伯山&山崎エマ監督登壇!
この度、8 ⽉ 16 ⽇(⽇)に監督の⼭崎エマと講談師の神⽥伯⼭が公開記念舞台挨拶に登壇いたしました!

イベント冒頭、登壇した神⽥伯⼭は開⼝⼀番、⾃⾝と『おさるのジョージ』にまつわる意外な関係性について「実は今年ベスト・ファーザー賞をいただいたんですが、その時、同時に受賞したのが『おさるのジョージ』に出てくる『⻩⾊い帽⼦のおじさん』だったんですよ。⻩⾊い帽⼦のおじさんというのは⽇本で絶⼤なる影響⼒がありまして。⼦どもたちにとってベスト・ファーザー賞が分からなくても、⻩⾊い帽⼦のおじさんと受賞したということで⼤盛り上がりでした。だから今⽇、ゲストに来たのは⻩⾊い帽⼦のおじさんのバーターです」とぶちまけて会場は⼤笑い。
本作で描かれているレイ夫妻について⼭崎監督が「絵本作家と聞くと、優しくて⼦どもが⼤好きで、といった勝⼿なイメージがあると思うんですが、マーガレットさんはものすごく個性的で強烈なエネルギーを持った⽅。夫のハンスさんは物静かで温厚。まさに『砂糖と唐⾟⼦』くらい正反対の 2 ⼈だったんですね」と語ると「本⼈たちが⾃覚していたわけではないかもしれませんが、ジョージの持つあの奔放でいたずら好きな⼀⾯は、間違いなくマーガレットさんの要素が⼊っています。⾔いたいことを率直に⾔い放つ彼⼥と、それを優しく⾒守り受け⽌めるハンスさん。ふたりは補いあっていて、どちらが⽋けてもジョージはできません」と夫妻の絆の深さを語った。

映画『モンキービジネス』は、今や国内外で⾼い評価を受ける⼭崎監督にとっての記念すべき⻑編初監督作品であるが、「やはり『⼩学校〜それは⼩さな社会〜』がアカデミー賞にノミネートされるなど、(⼭崎)エマ監督がどんどん⼤きくなっていくにつ
れて、この⻑編デビュー作があらためて陽の⽬を⾒るということになって、理想的なことですよね」としみじみ語る伯⼭。
その⾔葉に⼭崎監督も思わず笑顔になり「毒⾆のイメージがありましたが、今⽇もいっぱい褒めてくださって。ありがとうございます」と返し、会場は⼤笑い。伯⼭も「ここでけなし始めたら頭がおかしいですよ」と笑いながら返すと、⼭崎監督も「でも当時、英語版で公開したんですが、そこを経て、⼩学校のドキュメンタリーを⾒てくださった⽅に向けて、⽇本語吹き替え版にしたらより届けられるんじゃないかと思ったんです」とその思いを語った。
その完成までの道のりは決して平坦ではなかった。当時 24 歳だった⼭崎監督がクラウドファンディングを⽴ち上げ、1 カ⽉で 2000
万円ほどを集めたという。伯⼭もその事実に驚きを隠せないようで、「当時、新⼈に近い 24 歳の監督に 2000 万円が集まるものなんですか︖」と質問。「それはジョージの⼒もありますし、レイ夫妻のすばらしさをみんなに届けたかったというところで応援された気
がします」と語る⼭崎監督だったが、しかし 2000 万円という⼤⾦も、⻑編ドキュメンタリーの制作費としては決して⼗分ではなかったといい、作品内で使われるアニメーションパート(約 25 分)は、⼤学の同級⽣でもあるジェイコブ・カフカが 1 万 5000 枚にも
及ぶ⼿描き作画を担当したということで、「2000 万では実費を補うくらい。監督、製作をやっても、回収できなかった」と振り返っ
た。「わたしは編集助⼿として、監督になれる⽇を夢⾒てやってきたので、お⾦を貯めるために、アメリカでもダイエット会社で『100キロやせました』といった内容の映像編集の仕事を引き受けました」と語る⼭崎監督。

このエピソードを聞いた伯⼭も「僕も最近、別件で 500 万円借⾦することになって。お⾦の重要性を感じているので、それはよく分かります。普通、⾃主制作の⼈って 2000 万円も集めないですよね」と深く共鳴した様⼦。⼭崎監督も「確かにこのまま編集者の道だけを進めば、もしかしたらベテランになる頃には同世代の中でも、トップに近いところを⽬指せたんじゃないかというくらい順調に進めたんですけど、ただやはり⾃分で監督したい、監督を⽬指して制作をしてみたいという気持ちが強かった」と振り返った。
⼭崎監督は本作を製作するにあたり、全⽶各地に散らばる 300 箱以上もの膨⼤な遺品やスケッチ、⼿紙、30 年分に及ぶ過去のインタビュー⾳声を徹底的にリサーチし、緻密に構成を組み⽴てていった。また関係者へのインタビュー撮影を⾏うにあたってのユニークな⼯夫も明かされた。
「関係者の⽅々にインタビューする際はホテルでやる時も、家でやる時も、壁⼀⾯に⽩い布をピンと張り、綺麗にアイロンをかけて背景を作ったんです。画⾯上では⽴派なスタジオに⾒えるようにしました。また当時のレイ財団の⽅々が、何もない 24 歳のわたしに話をしてくれて、信頼をしてくれた。それが当時のアメリカの良さということで、それもいい思い出でしたね」と⼭崎監督が明かすと、客席からは感嘆した声があがった。さらに「マーガレットは個性が強かったですが、当時、あだ名がマーガレットだったそうですね」と伯⼭が指摘すると、「アニメーションをやって、ジェイコブに『これをやってよ』というと、『オーケー、マーガレット』ということもあって。あれは褒めてなかったと思うけど、マーガレットを参考に、勇気を持って振る舞おうとしました」と語った。
さらに『モンキービジネス』というタイトルについて「ハンスさんが冗談半分で、われわれはモンキービジネスにかかわっているからね、と冗談で⾔っていたけど、ジョージのおかげでお⾦を稼げているし、85 年後でも愛され続けてきた巨⼤ビジネスでもありますから、そこからつけました」と語ると、伯⼭も「⽇本だと⽇光猿軍団ですね」と冗談めかして会場を沸かせた。



